「持続化補助金低感染リスク型ビジネス枠ってどんな補助金制度なんだろう?」と疑問に思っていませんか。

持続化補助金低感染リスク型ビジネス枠とは、対人接触機会の減少と事業継続を両立させるポストコロナに向けた新しい取組を支援する補助金制度です。新型コロナウイルス感染症の収束が見えないなか、ビジネス転換を後押ししてくれる補助金制度なので積極的に活用したいと思う経営者は多いでしょう。

「そもそも持続化給付金とは?」という制度それ自体については、令和3年度も継続!個人事業主も対象の小規模事業者持続化補助金とは? の記事で解説しています。

本記事では、持続化補助金の低感染リスク型ビジネス枠の概要や実際に採択された事業をご紹介します。申請の流れや採択されるためのコツも解説しているので参考にしてください。
持続化補助金低感染リスク型ビジネス枠を上手に活用し、ポストコロナに備えたビジネスへ転換しましょう。

※ 本記事は2021年11月25日時点での情報となります。最新の情報についてはリンク先など各機関をご参照いただくか、お悩みの方は弊所へお問い合わせください。

1.持続化補助金の低感染リスク型ビジネス枠について

1−1.持続化補助金の低感染リスク型ビジネス枠とは

持続化補助金低感染リスク型ビジネス枠とは、感染拡大防止のための対人接触機会の減少と事業継続を両立させるポストコロナに向けた新しい事業やサービス、生産プロセスの導入などに対する取組を支援する補助金制度です。

最大100万円まで補助されるため、採択されれば事業の大きな後押しとなるでしょう。

補助対象となりうる取り組みは、以下の通りです。

  • 飲食店が大部屋を個室にするための間仕切りの設置をしたり、予約制システムを導入したりする
  • 小売販売店が新たにインターネットショップを開き、商品・サービスを販売する
  • 施設業が宿泊者向けに用意していた料理をテイクアウト可能にするための商品開発をする
  • 顧客との対面面談を減らすために、受注内容や進捗状況を確認できるシステムを開発・導入する

(参照:丸わかり!小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠> |小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>補助金事務局

申請には、経営計画や補助事業計画を作成し、自社の新しい取り組みをアピールする必要があります。また、交付決定後は提出した計画書に沿って事業を実行し、実績報告をしなければ交付されないため注意しましょう。

1−2.持続化補助金の低感染リスク型ビジネス枠の公募要項

持続化補助金低感染リスク型ビジネス枠の公募要項は、以下のようになっています。対象者や対象事業に当てはまるのであれば、積極的に活用しましょう。

対象者常時使用する従業員の数が20人以下(宿泊表・娯楽業を除く商業・サービス業は5人以下)の営利法人・個人事業主・特定非営利活動法人
※特定非営利活動法人は以下の要件を満たす場合に限る
(1)法人税法上の収益事業をおこなっている
(2)認定特定非営利活動法人でない
対象事業ポストコロナを踏まえた新ビジネスやサービス、生産プロセスの導入等に取り組み、感染拡大防止と事業継続を両立させるための対人接触機会の減少に資する前向きな投資を行う事業
補助額・補助率補助上限金額:100万円
補助率:3/4
※感染防止対策費は、補助金総額の1/4(最大25万円)
※緊急事態宣言の再発令による特別措置を適用する事業者は政策加点の他、補助金総額の1/2(最大50万円)に上限を引上げることが可能です。
補助対象経費いずれの要件も満たす経費であること
(1)補助対象経費の全額が対人接触機会の減少に資する取組であること
(2)使用目的が本事業の遂行に必要なものと明確に特定できる経費
(3)2021年1月8日以降に発生し発注・契約・納品・支払い・使用が行われた経費
(4)証拠資料等によって支払金額が確認できる経費
(5)申請する補助対象経費については具体的かつ数量等が明確になっていること
締切スケジュール第5回:2022年1月12日(水)
第6回:2022年3月9日(水)

(出典:令和2年度第3次補正予算 小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>公募要領

2.持続化補助金の低感染リスク型ビジネス枠で過去に採択された事業内容の例

持続化補助金低感染リスク型ビジネス枠では、第2回までの採択者が発表されています。実際にどのような取組が採択されているのか確認しましょう。

  • 清掃外注のネット受付用Webページ構築と清掃サービスの向上
  • 初めてのパパママに看護師が教えるオンライン・パパママ学級
  • 広告活動に全集中!販路拡大・販路開拓における販売促進
  • 物流・運輸業向け非対面型業務自動化ロボットサービスの開発
  • 九星氣学(統計学占い)講座の低感染リスクの為のオンライン化
  • ヨガ指導者養成コースを再編成しオンラインで提供する新たな事業
  • お重タイプの器による食事提供を行う事で接触回数軽減事業

(出典:令和2年度第3次補正予算 小規模事業者持続化補助金 <低感染リスク型ビジネス枠>第2回受付締切分採択者一覧

このように、オンライン化や業務効率向上に向けての取り組みが目立ちます。ほかにも、設備処分費や専門家への謝金も対象経費なので、新しい事業を軌道に乗せるための取り組みも対象です。

また、マスクやアクリル板などの感染防止対策備品も補助金の1/4まで経費として認められます。事業の取組経費と感染防止対策経費の割合に注意して、申請しましょう。

3.持続化補助金の低感染リスク型ビジネス枠の申請から請求までの流れ

対象者や対象事業に当てはまるのであれば、持続化補助金の低感染リスク型ビジネス枠に申請しましょう。
低感染リスク型ビジネス枠は、一般型と違って商工会議所での相談なしでも申請可能です。支援機関確認書の取得のために商工会議所へ行かなくても良いので、自分のペースで申請に向けた準備ができます。

申請することを決めたら、以下の手順に従って準備を進めましょう。

  • 必要書類を準備する
  • GビズIDプライムを取得する
  • Jグランツから申請する
  • 審査結果のメールを受信する
  • 事業の実施と実績報告
  • 確定審査によって補助額を確定する
  • 請求をする
  • 事業効果の報告をする

大まかな流れを把握して、スムーズに申請しましょう。

3−1.必要書類を準備する

持続化補助金低感染リスク型ビジネス枠で必要な書類は、以下の通りです。

書類名備考
【様式1】経営計画及び補助事業計画必須
【様式2】宣誓・同意書必須
【様式3】月間事業収入減少証明任意
直近の確定申告書(第一表、第二表)
※税務署の収受日付印が必要
 収支内訳書(1・2面)または所得税青色申告決算書(1~4面)
個人事業主のみ必要
貸借対照表及び損益計算書(直近1期分) 法人のみ必要
貸借対照表及び活動計算書(直近1期分) NPOのみ必要
現在事項全部証明書または履歴事項全部証明書
(申請書の提出日から3か月以内の日付のもの)
NPOのみ必要
法人税確定申告書
(別表1及び別表4(簡易計算書))直近1期分)
※税務署の収受日付印が必要
NPOのみ必要
【参考様式1】賃上げ表明書(給与支給額)任意
【参考様式2】賃上げ表明書(事業場内最低賃金)任意
支援機関確認書
※支援を受けた商工会・商工会議所から発行されます
任意

個人・法人・NPOごとに異なるため注意しましょう。様式1〜3および参考様式1〜2は、以下のサイトよりすべてダウンロードできます。

申請資料ダウンロード |小規模事業者持続化補助金 <低感染リスク型ビジネス枠>補助金事務局 (全国商工会連合会)

3−2.GビズIDプライムを取得する

書類の準備と同時に、申請に必要なGビズIDを取得しておきましょう。GビズIDとは、行政サービスの利用申請を電子で行うために必要な共通IDです。

申請は、gBizIDプライム申請書作成のフォームから行いましょう。詳しい手順はクイックマニュアルから確認できます。

行政への申請にGビズIDプライムアカウントの取得には2〜3週間ほど時間が掛かる場合があるため、早めに手続きしておくと安心です。

3−3.Jグランツから申請する

必要書類を揃え、GビズIDプライムが取得できたら、Jグランツから申請しましょう。

Jグランツとは、デジタル庁が運営している補助金の電子申請システムのことです。持続化補助金低感染リスク型ビジネス枠は郵送に対応しておらず、Jグランツでしか受付していません。

まず、Jグランツの「補助金を探す」にアクセスし、持続化補助金低感染リスク型ビジネス枠を検索しましょう。見つけたら「ログインして申請する」から申請内容を入力し、書類をアップロードして完了です。

3−4.審査結果のメールを受信する

審査後、結果は申請者にメールで通知されます。採択決定者には「採択通知書」「交付決定通知書」が届くため、確認しましょう。

また、小規模事業者持続化補助金の事務局ホームページにも採択者が公表されます。

3−5.事業の実施と実績報告

交付決定通知書を受けたら、提出した計画に基づいて事業を実行しましょう。事業実施期間中に経費の支払いを終えなければならないため、計画的に準備を進めなければなりません。

もし、事業内容やスケジュールの変更があった場合は、計画変更の申請が必要です。事業終了後、補助事業の実施内容と経費内容をまとめて実績報告書をJグランツで提出しましょう。

3−6.確定審査によって補助額を確定する

実績報告書などをもとに、確定審査が行われて補助金額が確定します。書類に不備がある場合は修正対応や追加で書類を提出しなければなりません。

3−7.請求をする

補助額が決定したら、補助金事務局に対して精算払請求をしましょう。補助額は、「補助金額の確定通知」がメールにて通達されます。

その後、補助金が指定の口座へ入金されます。

3−8.事業効果の報告をする

事業効果の報告をしましょう。補助事業終了月の翌月から1年間「事業効果等状況報告期間」の状況について報告しなければなりません。

事業効果等状況報告期間終了日の翌日から30日以内が報告の期限です。

4.持続化補助金の低感染リスク型ビジネス枠の採択率を上げるコツと記入例

最後に採択率アップのコツと記入例をご紹介していきます。

  • 公募内容の趣旨と合致させる
  • 分かりやすい内容にする
  • 現実的で具体性のある計画を書く
  • 行政書士に相談する

順番に確認していきましょう。

4−1.公募内容の趣旨と合致させる

まずは公募内容をしっかり確認し、趣旨と合った事業内容を申請しましょう。目的と違う事業内容で申請をしても、審査で落とされてしまうからです。

小規模事業者持続化補助金 <低感染リスク型ビジネス枠> 補助金事務局による公募要領に詳しく記載されているため、よく読み込んだうえで計画書を作成しましょう。

4−2.分かりやすい内容の計画書にする

審査員が読んだときに分かりやすい計画書を作りましょう。大量の書類が届くなか、一度で理解できない計画書は弾かれる可能性が高いです。

太字やリスト、図表などを使って、読みやすいビジュアルを心がけましょう。

申請書類の書き方のコツや記入例については、 小規模事業者持続化補助金の申請書記入例・採択率を高める書き方を徹底解説! の記事でも解説しています。

併せてお読みください。

4−3.現実的で具体性のある計画を書く

現実的で具体性のある計画を書くことで、審査員に「補助金を交付したい」と思わせましょう。抽象的な目標や効果でなく、できるだけ数値を使った説明をすることが大切です。

また、実行可能性のある内容やスケジュールでなければ採択されません。計画通りに進められるビジネスであるかをよく考慮し、実効性のある内容で提出しましょう。

4−4.行政書士に相談する

採択率アップのためには、行政書士へ相談することが有効です。行政書士は官公庁向けの文書作成を得意とするため、事業内容や伝えたいことを分かりやすく具体的に計画書にまとめてもらえます。

新しい事業を始めるときには、それなりの時間と労力が必要です。しかし、補助金に申請するのであれば、25ページにわたる公募要領を理解し、計画書などの必要書類を作成することにもリソースを割かなければなりません。

行政書士は、本業に集中したい経営者の強い味方です。あなたが実行したい事業内容をヒアリングして採択されやすい文章に落とし込みます。行政書士をうまく活用し、補助金交付の可能性を高めましょう。

また、低感染リスク型ビジネス枠にとどまらず、小規模事業者持続化補助金の「全体として」採択率を高めるコツについては、下記の記事でも解説しています。

参考: 小規模事業者持続化補助金の採択率を高める3つのコツ!低感染リスク型ビジネス枠と一般枠の比較

持続化補助金低感染リスク型ビジネス枠についてのまとめ

持続化補助金低感染リスク型ビジネス枠とは、対人接触機会の減少と事業継続を両立させるポストコロナに向けた新しい取組を支援する補助金制度です。新型コロナウイルス感染症対策につながっている事業でなければなりません。

補助金の上限は100万円と大きいため、交付できれば経営の大きな支えとなるでしょう。

しかし、申請をするには、経営計画や補助事業計画を作成しなければなりません。具体的で分かりやすい内容でなければ、採択されないため準備に時間をかける必要があります。

もし、「本業に集中したい」「どうやって計画書を書けば良いか分からない」という人は、行政書士にご相談ください。行政書士であれば、採択率アップのポイントをおさえた書類作成のサポートをいたします。

対象者や対象事業に当てはまるのであれば、行政書士に頼りながら持続化補助金低感染リスク型ビジネス枠を活用してビジネスチャンスを掴みましょう。