「建設業許可は行政書士に依頼しなければならない?」
「自分で手続を行うことはできない?」とお悩みではありませんか。
結論から言うと、建設業許可は行政書士に依頼せずに自分で手続きして取得することが可能です。
本記事では、「建設業許可の申請はどのようなステップになるのか?」について詳しくご紹介します。
許可申請を行政書士に依頼するメリットや費用も解説するため、ご自身で申請するのが良いか、行政書士のサポートを受けて進めていくか、どちらが良いかをご比較ください。
1.建設業許可取得は行政書士に依頼しなければならない?
建設業許可の取得自体は、ご自身で行っていただくことが可能
建設業許可と言うと、行政書士に依頼しなければ取得できないと考えている方がいるかもしれません。しかし、行政書士に依頼しなくても、自分で取得すること自体は可能です。
法律で行政書士に依頼しなければならないと定められているわけでもありません。
ただし、準備する書類が多く、慣れていないと申請に必要な準備に時間がかかる
しかし、建設業許可申請は準備する書類も多く、申請手続に慣れていない場合には混乱しがちなのが現実です。
建設業許可の取得に時間がかかってしまうと、そのぶん事業のスタートが遅くなり経営にもダメージが生じてしまいます。
通常、申請書を提出してから2〜3ヶ月程度審査に時間がかかりますが、準備に手間取るとそれ以上に時間を要する場合もあります。
そのため基本的には建設業許可申請を専門としている行政書士に相談し、適切なサポートを得て建設業許可の取得を進めることをおすすめいたします。
「そもそも建設業許可とは?」「大まかにはどのような種類・流れがあるのか?」については、建設業の許可とは?取得の流れや申請の要件を分かりやすく解説!の記事で解説しています。こちらも併せてお読みください。
以上を踏まえたうえで、「建設業許可申請はどのような流れになり、各ステップでどのような書類・準備が必要か?」について、以下から解説していきます。
2.建設業許可を取得するための4ステップ
建設業許可を取得するためには、以下の4つのステップに従って準備を進めましょう。
- 必要書類を収集する
- 申請書類を作成する
- 申請する
- 建設業許可通知書が届く
順番に確認し、スムーズに建設業許認可を取得しましょう。
2−1.必要書類を収集する
まずは必要書類を集めましょう。必要書類は、以下の通りです。
経営業務の管理責任者についての確認資料 | 住民票・健康保険証など |
専任技術者についての確認資料 | 住民票・健康保険証・免許書あるいは資格証明書の原本など |
法人番号を証明する資料 | 法人番号指定通知書など |
そのほか | ・登記されていないことの証明書 ・登記事項証明書 ・身分証明書 ・納税証明書 |
法人・個人や申請する建業許可の種類によって必要な書類が異なる場合があるため、所轄の役所でよく確認しましょう。
2−2.申請書類を作成する
申請書類は、「許可申請の手続き|国土交通省」からダウンロードできます。必要項目を記載して1つずつ作成しましょう。
2−3.申請する
申請書類や必要書類の準備ができたら、建設業許可の区分にあわせて申請します。
許可区分 | 当てはまるケース | 提出先 |
大臣許可 | 2つ以上の都道府県の区域内に営業所を設けて営業しようとする場合 | 本店の所在地を管轄する地方整備局長等に直接提出 |
知事許可 | 1つの都道府県の区域内のみに営業所を設けて営業しようとする場合 | 都道府県庁の建設業課などに直接提出 |
許可行政庁一覧より、該当のエリアの整備局や都道府県庁を確認しましょう。また、令和5年1月10日より、インターネットでの申請も可能です。
また、許可手数料はそれぞれ以下の通り。
国土交通大臣の新規の許可 | 15万円 |
国土交通大臣の許可の更新及び同一区分内における追加の許可 | 5万円 |
都道府県知事の新規の許可 | 9万円 |
都道府県知事の許可の更新及び同一許可区分内の追加の許可 | 5万円 |
2−4.建設業許可通知書が届く
申請後、書類に不備がなければ2〜3ヶ月程度で建設業許可通知書が届きます。建設業の許可の有効期間は5年間です。5年ごとに更新しなければ許可は失効するため注意しましょう。
以上が、建設業許可申請の流れとなります。
必要書類など細かな点については、各都道府県によって異なる場合があります。たとえば神奈川県における建設業許可を取得する方法・流れについては、神奈川県で建設業許可を取得する方法を流れで分かりやすく解説!の記事で解説しています。
3.建設業許可を行政書士に依頼するメリット
建設業許可の取得は専門家である行政書士へ依頼することをおすすめします。建設業許可を行政書士に依頼するメリットは以下の通りです。
- 取得にかかる手間と時間を本業や開業準備に使える
- 短い期間で準備が終わる
- 許可取得後も相談できる専門家との繋がりを得られる
詳しく確認していきましょう。
3−1.取得にかかる手間と時間を本業に使える
行政書士に依頼する最大のメリットは、取得にかかる手間と時間を本業に使えたり、これから開業する方はその他の開業準備に時間を使えることです。
建設業許可を取得するためには、多くの申請書類を作成しなければなりません。慣れていれば問題ありませんが、多くの方にとっては初めてのことでマニュアルを読みながらの作成になるでしょう。
特に、新たに建設業許可を取得しようとしている経営者の方・新規開業の方は、経営計画を策定したり、その他の開業準備に集中したいタイミングです。建設業許可の心配をせず経営や営業に集中できるよう、行政書士に依頼することをおすすめします。
参考: 建設業で開業を目指すあなたへ – 2つの方法と失敗しない手順を行政書士が解説
3−2.短い期間で準備が終わる
行政書士に依頼すると短い期間で準備が終わり、スムーズに建設業許可を取得できます。
どうしても、初めて申請する方が申請書類を作成したり、必要書類を集めたりするには2週間程度の時間が必要です。さらに、申請から2〜3ヶ月の審査期間の経てようやく許可が受けられます。
一方、行政書士は申請に慣れているため、申請までの時間を短縮することが可能です。急いで建設業許可を取りたいと考えているのであれば、行政書士に依頼しましょう。
3−3.取得後も相談できる専門家との繋がりを得られる
建設業許可の取得を行政書士に依頼すれば、経営に関する相談ができる専門家との繋がりを得ることができます。
そもそも、建設業許可は一度取ったら終わりではなく、毎年決算報告の義務や役員・技術者の変更の届出が必要です。許可の更新は5年に1度あるため、そのたびに経営者が建設業許可の書類作りに時間を取られてしまうと本業がおろそかになりかねません。
さらに、会社設立・助成金申請の手続きの代行や法律改正時のアドバイスなど、会社経営に関するさまざまな業務を行政書士に相談できます。行政書士との繋がりは、経営における大きなメリットとなるでしょう。
4.建設業許可を行政書士に依頼する場合の相場費用
建設業許可を行政書士に依頼する場合、たとえば弊所の料金表を例にして挙げれば、以下のような費用がかかります。
依頼内容 | 費用(税抜) |
建設業許可の新規申請 | 14万円〜 |
建設業許可の新規申請 (専任技術者を10年経験で取得する場合) | 20万円~ |
業種追加 | 10万円~ |
業種追加 (専任技術者を10年経験で取得する場合) | 16万円~ |
許可更新 | 7万円~ |
決算変更 | 5万円~ |
※弊所: ムーブ行政書士事務所の場合。その他サービスの報酬目安についてはサービス概要のページもご参考にしてください。
一定の費用は発生しますが、専門家である行政書士に建設業許可の取得について相談することで本業への集中が可能になります。
まとめ:建設業許可なら専門家である行政書士に依頼しよう
建設業許可は行政書士に依頼しなくても自分で取得できます。しかし、多くの提出書類を作成したり、必要書類を集めたりしなければならず、申請までに手間取ってしまいます。
たしかに、ご自身で作成すればその分の費用は掛かりませんが、時間と労力がかかってしまい本業に支障が出てしまう可能性があります。開業や新規事業立ち上げをして営業に時間をかけたい時期であるのに、建設業許可の申請業務に手を取られていては本末転倒です。
建設業許可の専門家である行政書士であれば、スムーズに書類を作成でき、不備なくスムーズに許可を得ることが可能です。取得後も、経営に関する事項やその後の許可更新の際などに相談できる専門家と繋がりが得られます。
時間をかけず確実に建設業許可を受けたい方には、行政書士に相談してみることをおすすめいたします。
建設業許可の申請なら当ムーブ行政書士事務所へ!
500万円を超える大きな仕事をおこなう場合、建設業の許可を取得しなくてはなりません。
要件を満たすためには何が必要でどういった書類が必要なのかをアドバイスし、書類の作成から申請まで弊所でやらせていただております。
建設業許可の申請についてお悩みの方は、下記ページよりお気軽にお問い合わせください。