「国際結婚に疲れた」と今の生活に不満を抱えていませんか。

言語や文化の違いに苦労しつつも、結婚生活を継続して良かったという夫婦も一定数います。しかしながら、国際結婚の離婚率は日本人同士よりも高く、結婚生活を維持するために双方の努力が必要です。

今回は、国際結婚の生活で疲れたと感じる理由と関係改善方法について紹介します。離婚を検討するときに発生するビザの問題についても解説するので参考にしてください。

国際結婚生活を維持するために自分にできることを見極めて、今の状況を変えていきましょう。

東京・横浜で国際結婚手続きの実績を持つ行政書士が徹底解説します。

1.国際結婚の生活に疲れたと感じる3つの理由

国際結婚に疲れたと感じる原因は多岐に渡るものの、多くの原因に通じるポイントは「分かり合えない」ことです。

国際結婚に疲れたと感じる理由を順番に見ていきましょう。

1-1.価値観・文化の違い

価値観・文化の違いは日常生活を営むうえで大きな障害です。自分の常識が相手の非常識だったり、暗黙の了解で行われるはずの家事が行われなかったりするため、ストレスを感じやすいです。

具体例を挙げると、以下のような事例があります。

  • 男女平等ゆえに専業主婦が許されない
  • 簡素な食事でも平気

相手の価値観や文化の違いを受け入れていたつもりでも、一緒に生活してみてビックリすることは多々あります。

1-2.義理の家族との関係

義理家族との関係は、結婚生活に影響を与えます。義理の家族に受け入れてもらえない経験や日本文化にない考え方を目の当たりにすると、付き合い方に悩む人が出てくるでしょう。

なかでも、義両親との関係は夫婦関係に大きな影響を与えるため、深刻な問題に発展しやすいです。

1-3.話が通じない

お互いの母語が異なると、意思疎通できずにストレスを感じる機会が多いです。生活を営むだけならお互いに最低限の語彙で済む場合でも、腰を据えて話し合うときに細かなニュアンスが伝わらずに苦労します。

些細なすれ違いを話が通じないからと言ってうやむやにし続けていると、小さな不満が積もって大きなケンカに発展しかねません。

2.国際結婚に疲れた人の離婚率は日本人同士よりも高い

国際結婚の離婚率は50.8%と日本人同士の離婚率36.3%よりも高いです。日本人同士の婚姻・離婚件数と比較しながら見ていきましょう。

2021年の婚姻・離婚件数を日本人同士・夫婦のうち一方が外国人に分けて以下の表にまとめました。

<婚姻・離婚件数>

日本人同士一方が外国人
婚姻件数484,64216,496
離婚件数175,992 8,392

参考URL:夫妻の国籍別にみた年次別婚姻件数・百分率

2021年の婚姻・離婚件数をもとに離婚率を算出するとこのようになります。

<離婚率>

日本人同士一方が外国人
離婚率36.3%50.8%

参考URL:夫妻の国籍別にみた年次別離婚件数及び百分率

日本人同士の夫婦の離婚はおよそ3組に1組ですが、夫婦のうち一方が外国人の夫婦の場合だと2組に1組が離婚します。

3.国際結婚で疲れた人が乗り越えた4つの方法

国際結婚の離婚率は高いため、結婚生活に疲れた人はすぐに離婚を視野に入れて行動していると思われがちです。

しかし、離婚を検討したものの「国際結婚を継続して良かった」という人は決して少なくありません。多くの人が乗り越えた方法を試してみましょう。

3-1.日本に一時帰国でリフレッシュする

外国で暮らしているなら、日本へ一時帰国してリフレッシュしましょう。異国の地で生活していると、小さなストレスが積み重なって精神的な疲労を感じている可能性があります。

住み慣れた場所でしばらく過ごせば、精神が安定して「もう少し頑張ってみよう」と前向きな気持ちになれます。海外暮らしに「疲れた」と感じたら、一時帰国して気分転換を図りましょう。

3-2.話し合って妥協点を探る

国際結婚を長く続けるなら、しっかり話し合ってお互いの妥協点を探る作業が必要です。どちらか一方が我慢し続ける関係のままだと、物理的・精神的な負担が偏るため良好な関係とは言えません。

不満を溜め込んだまま生活していると、ストレスの積み重ねでケンカに発展しやすいです。外国人のパートナーに気持ちを察してもらおうとするのではなく、言語化して話し合いましょう。

3-3.パートナーの言語を学習する

パートナーの言語を学習して、コミュニケーションをとりましょう。たとえば、フランス人パートナーとの会話が英語の場合、どちらも母語ではないため上手にコミュニケーションを取れません。

パートナーの言語を学べば意思疎通できる言語が増えるため、より理解し合える関係に発展できるでしょう。

3-4.経済的自立を目指した行動をする

経済的自立を目指した行動をとると、パートナーに依存する関係から変化します。そのため、夫婦仲が改善するかもしれません。

経済的自立ができると、ひとりになる時間が作れたりお金を使える額が増えたりと日常生活の中で自由を手に入れられます。自分に余裕ができれば、夫婦仲がよい方向へ変化する可能性が高いです。

4.それでも無理!国際結婚で疲れたと感じたら離婚へのアクションを検討する

努力しても夫婦関係の改善が見られないと、国際離婚という選択肢も出てくるでしょう。しかし、国際離婚の手続は非常に複雑なため、踏み切れない人も多いです。

特に、日本在住で外国籍のパートナーと離婚する場合、相手の在留ビザについて話し合わなければなりません。パートナーが日本で生活を続けたいと考えているなら、ビザの変更が必要です。

参考: 日本人の配偶者等ビザについて

日本滞在を継続するために、変更できるビザは3種類あります。

定住ビザとは、特別な理由を考慮して居住を認められる在留資格です。就労ビザや留学ビザだと要件が厳しいため、離婚した多くの人が離婚定住ビザの申請をします。

ただし、離婚定住者ビザを取得するために必要な条件があります。代表的な条件を確認しましょう。

  • 3年以上の婚姻期間(状況によっては3年を満たせない場合でも許可されることはあります)
  • 日本在留する合理的な理由がある

日本在留のための合理的な理由を作成するときは、離婚に至った経緯や現在の生活環境、仕事内容などを掘り下げて入管局が納得できる内容に仕上げなくてはなりません。客観的に納得感のある書類に仕上げる作業は難易度の高い作業です。

離婚によりビザの変更を行うなら、申請のプロである行政書士に相談しましょう。行政書士なら、提出予定の書類チェックや追加書類の対応などをお手伝いします。

参考: 【専門家が解説】就労ビザ更新手続きをスムーズに行う流れと注意点 | ムーブ行政書士事務所

まとめ: 離婚によるビザ変更でお悩みなら、行政書士に相談を

「国際結婚に疲れた」と感じたら我慢し続けるのではなく、原因を突き止めて問題を解決しましょう。国際結婚は言葉や文化の壁が高く相互理解しづらいですが、日本人同士の結婚生活では得られない幸せや発見ができます。

ただし、夫婦生活に限界を感じているのにも関わらず、我慢して結婚生活を継続する必要はありません。

離婚によるビザ変更でお悩みなら、在留資格の申請業務を強みにしている行政書士に相談してみることをおすすめします。

国際結婚・離婚、在留資格(VISA)の申請取次のご相談なら当ムーブ行政書士事務所へ

国際結婚といっても、国籍はもちろん、その方法、手続きは様々です。証明書類の名称が各国によって異なり、役所によって求められる書類が異なる等、国際結婚手続きを取り巻く状況は、煩雑で非常にわかりにくいのが現状です。
また、外国人結婚すれば配偶者ビザが必ず取得出来るわけではありません。

弊所の代表行政書士は法務省入国管理局から認定された申請取次行政書士です。
国際結婚の手続きや配偶者ビザの取得に対してアドバイス、出入国在留管理局への取次を弊所では扱っております。

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